| 面積 | | | 181平方キロメートル |
| 人口 | | | 50,000人(2000年推定) |
| GDP | | | 9,700万米ドル(1999年推定) |
| 一人あたりGDP | | | 1,872米ドル(1999年推定) |
| 公式通貨 | | | 米ドル |

マーシャル諸島は、共和国家として米国と自由連合協定を締結している独立国である。国土は太平洋のほぼ中央に位置し、120万平方kmに及ぶ海域に平行して点在する形で並ぶ29の環礁と5つの独立した島から成っている。その29の環礁と5つの独立した島の土地面積は27平方kmで、北緯4度から19度、東経160度から175度の間に点在している。
1,225を超える島々と870の砂州をもつマーシャル諸島には800種に及ぶ魚類と160種の珊瑚が生息している。国土の24の環礁もしくは島が有人で、それには4つの主要都市である首都のマジュロ(Majuro、推定人口30,000人)、クワジェリン諸島のエバイ(Ebeye、推定人口13,000人)、ヤルート(Jaluit)、ウォツジェ(wotje)が含まれる。
マーシャル諸島の立法府は33名の議員で構成され、1院制の国会(Nitijela)は、多数決によって大統領を選出する。大統領は国会議員の中から10名の閣僚を選任し、内閣を組織して行政にあたり、議会に対して責任を有する。議員の任期は4年で、4年毎に国政選挙が行われる。このほか伝統的な慣習や儀式については12名の首長から成る委員会(Council
of Chiefs)が統括する。
言語はマーシャル語が公用語であるが、会話には英語が広く使用されており、また、第2次大戦中は日本の統治下にあったことから、年輩者の中には日本語を話す者もいる。
政策
政府は国家投資政策声明によって、民間部門への投資環境を整備し維持することを公約している。これに沿って政府は、マーシャル諸島の主要経済セクターである漁業、観光、軽工業、インフラ整備等への民間投資を奨励しており、民間部門の成長こそがマーシャル諸島を持続的経済発展の先導役であるとしている。
また、海洋国家マーシャル諸島にとって環境問題は重要課題であり、全ての開発プロジェクトは、環境維持と言う国是に沿って、自然環境の阻害要因となってはならないとしている。
外国投資事業許可に係わる規則は外国投資事業許可(修正)法「Foreign
Investment Business License [Amendment] Act, 2000」に準拠しており、これには外国投資許可の申請手続きやその他マーシャル諸島に対する外国投資に関する事項が規定されている。また、これに加え、マーシャル諸島民にのみ投資が許される規制分野リストも規定されている。
マーシャル諸島では熟練、非熟練とも労働者の調達が可能であり、最低賃金水準も競争力のあるもになっている。マーシャル諸島では国民以外は土地を所有できないため、最長50年(延長可能)の定期借地契約が一般的である。これらの契約は抵当及び登記法により借主と貸主の双方が保護される。借地料は各々の地主との交渉で決められる。開発土地登記法は現在、採択が見合わせられている。
マーシャル諸島では、外国投資家に対する借入金の規制は行われていない。また、外国投資家の本国への資本、利益金等の送金を規制する法律はないが、政府は外国投資家に対し、資本、利益等のマーシャル諸島への再投資を推奨している。

法の概要
外国投資事業許可(修正)法(2000)「Foreign Investment Business License [Amendment] Act
(2000)」がマーシャル諸島への外国投資に係わる法的根拠になっている。この法律により、外国投資事業許可の申請受理と発給を管轄する外国投資登記事務所が定められている。同法は更にマーシャル諸島国民にのみ事業が認められる特定分野の規制リストを定めている。規制リストには、国内市場を対象とする小規模農業、同じく小規模漁業・養殖業、菓子・製パン業、自動車修理及びガソリンスタンド、陸上タクシー(ホテルが利用するエアポートタクシーを除く)、全てのタイプの自動車レンタル業、4半期の売上げが1,000米ドル未満の小売業(屋台、野外店、持ち帰り店を含む)、洗濯・ドライクリーニング業(ホテル内のサービスを除く)、洋服仕立て・縫製業、ビデオレンタル業、手工芸品店、食料・雑貨品店等が含まれている。
外国投資案件の審査と承認の仕組み
外国投資申請書は司法省の外国投資登記官事務所と資源・開発省投資促進課で入手できる。司法省では申請書の全ての必要情報を審査すると共に、申請された事業が規制リストに含まれていないか確認する。通常の場合、審査は7労働日以内に完了し、ビジネス・ライセンスが交付されることになっている。
申請にあたり必要とされる情報は次の通り。
- 申請者の名前と国籍、案件の出資者
- 申請する事業名と事業所の所在
- 事業活動の形態の詳細
- 投資金額(統計目的用)
- 国籍別及び技術習熟度別の雇用予定数(統計目的)
企業の場合は更に次の情報が付加されなければならない。
保険会社の場合は、さらに設立された国に於いて許可された事業の内容証明、会社登記もしくは株式会社証明と直近の年間決算を証明するものを提出しなければならない。
外国投資家が外国の企業として事業を行う場合は必ず登記しなければならない。登記の申請は法務省の会社登記官事務所で行うことになる。承認は通常7労働日以内に完了する。もし外国投資家がマーシャル諸島の国内企業として事業を行うことを選択した場合には、国内企業が行うべき手続きと同様の手続きが必要となる。
登記費用は以下の通りである。
- 外国企業として登記する場合、登記時に1,000米ドル、毎年の更新料500米ドル
- 国内企業として登記する場合、登記時に250米ドル、毎年の更新料75米ドル
最恵国待遇を与えていない国/経済体制での非差別
……該当なし
外国投資の規制と制限
土地
事業用土地を必要とする場合、地主との間で一定期間の賃貸契約交渉が必要となる。そのために現在、開発土地登記機関を設立する法律が審議されている。この機関は地主が自発的に開発用の土地を指定して登記することを許可するためのもので、これによって賃貸過程がより単純化し透明性のあるもとなると期待される。
本国送金と兌換の規制
マーシャル諸島の公式通貨は米ドルであるため、特に為替業務についての規制はない。また、投資家による国内および外国からの借入に関する規制もない。さらに、資本の引揚げ、本国送金についても規制はない。
外国労働者とその家族の入国と滞在
特別ビザ
通常、投資家には毎年の更新を条件として1年間の滞在許可が与えられる。
マーシャル諸島には推定14,000人の労働人口があり、その50%が中等教育を受けている。労働者のほとんどは、建設産業に期間契約で働くフィリピン人である。失業率は約15%で、約25%の労働者が公共機関で働いている。
法定最低賃金は時間当たり2米ドルで、外国人労働者を雇用する事業主はマーシャル諸島労働者に技能訓練を施す政府訓練基金に1人1時間当たり25セントを支払わなければならない。最低賃金から除外されるのは、
?投資や事業をマーシャル諸島で行うことを認められた企業で働く外国人
?マーシャル諸島人の見習い労働者または訓練生
となっている。全ての労働者は短期(90日以内)あるいは長期を問わず、労働許可証の取得を義務付けられる。外務省労働部が労働許可の認可を担当しており、最近、許可の取得申請に係わる手続きが迅速に進められるよう改められた。短期労働許可と長期許可の手続きは異なるが、双方とも必要な情報要件を満たせば、即座に手続きが進められる。長期労働許可は有効期間1年で、希望により更新が認められる。健康証明、警察(無犯罪)証明、その他の情報が労働部への申請の際に必要とされる。
税制
民間会社や企業に対する税金は、最初の10,000米ドルの総収入に対して年80米ドル、それを超えた場合は、超えた額に対して3%の課税となる。この税金は課税優遇措置を受けている場合を除き、マーシャル諸島で事業をしているすべての会社に課せられ、年4回に分けて徴収される。
マーシャル諸島は以下の条件の一つ以上を満たせば、5年間の所得に課税免除を与えている。
- 資本投資が100万ドルを超える場合
- マーシャル諸島人に年間15万米ドル以上の給料を支払っている場合
- 次の部門に投資をしている場合
- 外洋または深海漁業
- 輸出品の製造、または国内品と輸出品の製造業
- 農業
- ホテルおよびリゾートの設備業
事業が深海底鉱物の採掘の場合は無期限に免税され、特許料はマーシャル諸島の政府に支払うように規定されている。
全ての企業は財務省に対し免税の申請を書面にして提出できる。財務省は課税優遇措置を与える前に、司法省に申請事項が法律に適っているかどうか、審査を依頼する。
個人所得税はマーシャル諸島で雇用される全ての給与所得者に課税され、税率は年収10,400米ドルまでが8%、10,400米ドルを超えた場合は、超えた部分については12%となっている。
マーシャル諸島には輸出税はない。
中央政府はマーシャル諸島に輸入される製品、材料等に輸入税を課している。輸入税率は一般品目については5%、タバコ、アルコール、自動車など一部品目については異なった税率が適用される。航空便で輸入される場合はFOB価格、船便の場合はCIF価格を基に税金が計算される。製造業、ホテル観光業、漁業及び政府が特に認めた産業においては、設立、操業、メンテナンスのために輸入される製品、資材、原料等への免税制度が用意されている。通過貨物なども輸入税は課せられない。
事業主はまた、被雇用者に関して、「保険賃金」に対して年4回の社会保障年金を要求される。「保険賃金」は被雇用者に支払われる保障保険金と定義付けられるもので、4半期で5,000米ドル以内に定められている。雇用主は従業員の賃金から保険賃金の9.5%を控除し社会保障局に納めることが求められる。雇用主は企業収入の中から、社会保障庁に「保険賃金」の残りの9.5%を従業員のために支払わなければならない。
雇用主は「保険賃金」に基づき、健康保険料を4半期毎に納めなければならない。健康保険料に用いられる保険賃金は年金と同様に定められ、労資双方が保険賃金の3.5%を納めることが定められている。
銀行
商業銀行は、マーシャル諸島銀行、グアム銀行およびハワイ銀行の3行があり、国内・国際サービスを行なっている。グアム銀行およびハワイ銀行は連邦預金保険会社(FDIC)に加入している。
事業制限
……該当なし
資本輸出
……該当なし
投資家等を対象とした法規制
……該当なし
その他の関係する法令
……該当なし
競争政策
価格管理
政府は価格管理をしていない。

マーシャル諸島には、国際的に認められた投資保護はないが、憲法による保護は全ての人に及んでいる。

投資促進
マーシャル諸島への投資に関しては、資源開発省の貿易・投資部が投資情報の提供、投資の推進、促進等の業務を担当している。同部では全ての投資家に対し投資許可、申請書等に係わる情報提供と投資関連法規の説明等を行なっており、投資家からの問い合わせを歓迎している。
投資優遇措置
マーシャル諸島は、主要市場で優遇措置が受けられる各種貿易協定の当事者となっている。米国との自由連合協定や一般特恵関税協定により、米国、カナダ、日本、西ヨーロッパ諸国を除くヨーロッパ諸国への輸出に対して有利な扱いを受けている。南太平洋地域貿易経済協力協定(SPARTECA)では、オーストラリアとニュージーランド市場への参入で優遇措置を受けることができる。マーシャル諸島はまた、ACPグループ国の一員となっており、コトノー合意によりEUへのアクセスで有利な立場にある。
米国との協定では、一般規定として以下に該当する製品を除いて、マーシャル諸島で育成、生産、製造された物品は免税の扱いが受けられる。
- 米国のHTS関税コード9.1に分類される時計、時計装置
- 同上9606.21.40のボタン類(完成品または半製品)
- 繊維、衣料は繊維協定の条件による
- 履物、ハンドバック、旅行鞄、食器、作業用手袋、革製衣料等、1974年の貿易法によりGSP対象外となったもの
- まぐろのオイル煮缶詰
マーシャル諸島から米国に輸出される商品で免税扱いを受けるものは、マーシャル諸島原材料費もしくはマーシャル諸島での加工製造費が、米国に輸出される時点の査定価格の35%以上でなければならない。
このマーシャル諸島加工費用としては以下の費用が認定される。
- 産品の育成、製造、加工または特定製品の組立に係わる全ての人件費で不可給付、職業訓練、設計、監督、品質管理等に要する人件費も含む。
- 特定商品についての染色、鋳造、据付け、機械・機器の償却費用等
- 調査、開発、デザイン、設計、青焼き費用等については、現在、特定製品についてのみ認められている。
- 特定商品の検査、試験に要する経費
また、繊維製品を含む全てのマーシャル諸島産品については、米国における輸入割当て制限の対象とならない。通常、米国では繊維製品の輸入については生産国別に輸入割当て限度を定める厳しい規制の対象となっている。

マーシャル諸島はAPECのメンバーではない。

FDIを提供/受理している主な国/経済機構
- FDIを提供−日本、中国、米国、韓国、台湾
- FDIを受理−通常、上記の国との合弁会社を設立しマーシャル諸島に投資をしているマーシャル諸島人の会社所有者
外国投資の傾向
現在、マーシャル諸島には外国投資に関する統計はないが、資源・開発省の貿易・投資部で外国投資に関するデータベースを構築中である。

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