| 面積 | | | 12,190平方キロメートル |
| 人口 | | | 177,400人(1997年推定) |
| GDP | | | 2億2,700万米ドル(1995年推定) |
| 一人あたりGDP | | | 1,348米ドル(1995年推定) |
| 公式通貨 | | | ヴァツ |

ヴァヌアツ共和国は、ひと連なりとなった、比較的大きな13の島と小さな70の島(その中にはバンクス・トーレス群島が含まれる)から構成され、その長さは北西から南東へ約725kmに及ぶ。地勢は概して起伏が激しく、また密林に覆われている部分が多い。
ヴァヌアツは独立の民主国家である。独立は、74年にわたるイギリス・フランスの合同統治を経て、1980年に達成された。
ヴァヌアツの経済は、1997年に平均3.8%の成長をみせた。主な産業は良好な環境による農業部門であるが、この期間には年率2%の成長があった。産業の公式部門は、主に政府のサービス活動、観光業、金融センターで構成されている。また、非公式の部門のほとんどは村民にとって主な現金収入になるコプラ、コーヒー、ココアなどの収穫物による経済活動である。
政策
政府の総体的な政策方針は、経済成長を興し、促進することである。現在、ヴァヌアツ政府は財政安定を強化しつつ合理的な経済経営の実績を上げている。
ヴァヌアツは外国投資を奨励し、歓迎する。政府は外国投資を容易にするために、民営事業に好ましい環境作りを目的とした外国投資法を制定した。この主要な変更によって、以前に存在した多くの障害の緩和が見込まれる。
ヴァヌアツの外国投資政策は、政府により包括的に見直されてきており、1998年初頭に経済改革に関連する書類と国営と民営部門の再編成に関する提案が議会に提出された。
1998年7月、政府はヴァヌアツ外国投資委員会の設立に備えた外国の投資法を通過させた。
投資委員会はより透明化した、寛大な投資環境、たとえば、投資申請を早めることなどを含めた投資内容を公式化することに力を注いでいる。税制や予算の改革もまた見直されており、その結果、現在ある協定が大幅に変更される可能性もある。

適用される法律
1998年の外国投資法第15条はヴァヌアツに対しての外国投資を規定している。外国投資委員会(VFIB)は1998年8月24日に設立された。なお、包括的観光開発計画はすでに公式化されているが、その計画は今後10年間の国内開発における政策を改善する助けとなるであろう。
すべての事業は、事業許可法のもと事業許可証を取得しなけばならない。
投資の審査と承認
ヴァヌアツで企業を設立する場合はVFIBから認可を得なければならない。この認可は投資申請書を完成させて、VFIB事務局に提出しなければならない。申請書の提出から認可までにかかる日数の平均は3週間である。
申請は指定書式を使用し、VFIBの意見に基づいて委員長によって検討される。
外国の投資家は適切な現地の法律に従うことを期待され、貿易産業投資省の投資部は承認された事業の監視にあたる。
企業/事業の形態
オフショア市場での資金調達に関して一般に用いられる手段は「免税企業(exempted company)」ないし「国際企業(international
company)」形式で事業を登記することである。
オフショア市場に関しては信託形式も可能である。
ヴァヌアツ国内での企業活動に関して最も一般的な形態は民間企業ないし個人事業主(会社名義の場合もある)である。
企業または個人に対する直接の課税制度は存在しない。したがって特定の業種に便宜をはかるような資金面での優遇措置は設定されていない。
最恵国待遇を与えていない国/経済体制での非差別
……該当なし
内国民待遇
ヴァヌアツは開放的な政策をとっているため、外国人は自国民と同じように権利を行使することができるが、また義務も同じようにを負うことになる。しかし、特別な活動に対しては外国人を除外することがある。
外国人は居住者と同様にヴァヌアツ憲法で守られている。しかし、政治活動への参加は認められていない。
外国投資の規制と制限
保護業種
ほとんどの産業は外国人投資に対して開放されているが、留保された投資のリストは幾つかの職業をヴァヌアツ人のみに制限している。
原材料の利用
現在のところ、原材料の輸入に関しての制限はないが、検疫による規制がある。
土地の利用
ヴァヌアツの土地は、約90%が慣習的に所有されており、残りの大部分は政府の所有で、民間セクターによる有地は僅かである。借地契約の期間は50〜75年である。地主との交渉に関しては政府の土地局が仲介してくれる。未開発地は、借地開始から5年以内に開発されなければならない。
政府は、すべての土地を調査、登記し土地管理の向上を押し進める予定である。それにより土地所有者が明確になり、開発のために土地を使用できるようになる。
本国送金と兌換の規制
外国為替管理
為替についての規制はない。したがって外国企業は自由に送金を行うことができる。ほとんどの主要通貨で口座の開設が可能である。
外国労働者とその家族の入国と滞在
特別ビザ
ヴァヌアツで事業する投資家は、国内で居住する資格がある。新投資家は入国と居住の許可を取得しなけばならない。なお、居住許可は申請者の自国での警察証明証が必要である。また通常、労働許可も取得しなけばならない。しかし、制限つきではあるが社長などには許可取得に対して免除の規定がある。
居住が許可される期間の長短は、投資(企業)規模によって決めれられる。たとえば以下のとおりである。
| 資本額(概算) | 許可の期間 |
| 860,000米ドル | 15年 |
| 425,000米ドル | 10年 |
| 212,000米ドル | 5年 |
| 126,000米ドル | 3年 |
労働者と労働規制
ヴァヌアツの労働力人口は6万人を超えると推計される。最大の雇用機関は政府で、全就業者の3割を雇用している。民間で就業者が多いのは観光業と運輸業である。ヴァヌアツでは労働組合はあまり活発ではなく、争議もめったに発生しない。争議に関連する条項も含む労働法は、国内企業と同様に外国企業にも適用される。
包括的な改革計画の下で柔軟性があるが、最低賃金法は4年毎に最低賃金を設定することを義務付けている。また雇用者・被雇用者ともにその所得・賃金のうち3パーセントを国家準備基金に寄託することが義務づけられている。
外国人は労働および居住に関して許可を得なければならない。その職種において、現地人の熟練労働者が雇用できる場合は許可は下りない。もっとも、ヴァヌアツでは熟練・半熟練労働力が恒常的に不足しており、海外からの調達に頼らざるを得ないというのが現状である。
税制
ホテル及び土地・建物税
ホテル、モーテル、レストランは土地・建物税として総売上高の10%が徴収される。
売上税
総売上高が30,400米ドル以上の場合には、12.5%の付加価値税が課される。
賃貸税
地所建物などの資産から得られる賃貸収入については15%の税が課せられる。
銀行
金融機関には、準備銀行と以下の4つの商業銀行がある。
- ANZ銀行
- ハワイ銀行
- ヴァヌアツ国立銀行
- ウェストパック銀行
1980年に設立された準備銀行は、一般的な中央銀行の機能を果たし、かつ金融政策・対外準備金に関して政府にアドバイスを行う。現地通貨のヴァツが導入されたのは1981年である。
資本
専門知識が豊富な諸金融機関から幅広いサービスを受けることができる。融資可能な民間銀行は4つあるが、その融資に関して特別な規制は存在しない。融資の認可は、その事業の収益性に基づいて判断される。
輸入と輸出
輸入関税はCIF価格で10〜90%である。輸入関税にはさらに5%のサービス税が上乗せされる。上記の諸税率は付加価値税の一部として改定されている。
いくつか特定の業種については、申請の段階で上記諸税の免除が認められる場合がある。
事業制限
……規定なし
資本輸出
……規定なし
投資家等を対象とした法規制
……該当なし
その他の関連する法律
……該当なし
競争政策
価格管理、独占禁止、反トラストの立法及び買収、合併の規制はない。

現在、ヴァヌアツでは英連邦との協定交渉が継続しているが、これを除いては外国投資に関する国際協定や規約をどこの国とも締結していない。

投資優遇措置
概して優遇措置は個々のプロジェクトの事情を斟酌しながら適用されている。代表的な投資優遇措置としては、法人税、所得税、資産税、キヤピタル・ゲイン課税が免除されるタックス・ヘブンの制度がある。加えて、ヴァヌアツには源泉課税制度がなく、また他国と二重課税防止に関する協定や条約などは一切結んでいない。
政府の方針に沿うプロジェクトであってもフリー・トレード・ゾーンを設けるということはしないが、以下のものについては輸入関税の全面的ないし部分的な免除が認められる。
- 事業初期の資本財
- 特別に認められた期間内における予備部品・補修用具
- 現地では調達できない原材料・工業製品で、輸出品製造のために用いられるもの
- 農業用途のもののうち、いくつか特定の品目
観光業、漁業、あるいは農産物・水産物の加工に関連する産業には特別に奨励金が交付される。
輸出に関して特別の規制はない。輸出を奨励するCRPの一部としてのすべての輸出義務は無効にされた。商工会議所の設立に関する法律が整備されているが、その目的はヴァヌアツにおける事業の開発推進である。事業の認可を取得した場合、自動的に商工会議所のメンバーとして登録される。
投資促進
投資促進に関しては、ヴァヌアツ外国投資委員会が管轄している。
投資機会の促進に関する公式の出版物としては以下のものがある。
- “The Investor's Guide to Vanuatu”(Department of Trade, Industry & Investment)
その他、促進に関する出版物としては以下のものがある。
- “Doing Buisiness in Vanuatu”(Price Waterhouse)
- “Directory of South Pacific Forum Island Coutries' Products 1993-94”(South Pacific Forum)
- “Tourism Investment Guide”(Tourism Council of the South Pacific)

ヴァヌアツは、以下の国と特恵貿易協定を締結している。
- SPARTECA……オーストラリアとニュージーランドへの輸出は関税率が低い。
- コトノー合意……欧州連合(EU)への輸出に適用される。
- GSP……米国への輸出に適用される。
その他の条約には、ヴァヌアツ、ソロモン諸島、パプアニューギニアと最近フィジー諸島が加わったメラネシアン・スピアヘッド・グループ条約(MSG)がある。現在、牛肉、紅茶、ツナ缶に適用され、免税及び合意のガイドラインに沿って特恵待遇がある。

| 分野 | 投資金額 (米ドル) | 投資比率 (%) | 事業所 (国内) | 事業所 (国外) |
| 建設 | 90,600 |
2.3 |
9 |
1 |
| 漁業 | 72,400 |
1.8 |
16 |
― |
| 金融/コンサルタント | 72,400 |
1.8 |
3 |
― |
| 教育/保健 | 115,900 |
2.9 |
6 |
2 |
| 製造業 | 108,700 |
2.7 |
20 |
― |
| 不動産 | 434,782 |
10.8 |
2 |
― |
| 海運業 | 108,700 |
2.7 |
7 |
― |
| 観光業 | 1,590,600 |
39.6 |
38 |
― |
| 卸/小売業 | 1,311,600 |
32.7 |
23 |
5 |
| その他 | 108,700 |
2.7 |
3 |
― |
| 合計 | 4,014,382 |
100.0 |
127 |
8 |

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